環境への取り組み

環境行動指針と行動計画

合理的なエネルギー利用

冷凍空調機器は、工業生産工程・医療・食品流通・生活環境の向上などの基礎的な要素となっており、国民生活の利便性・快適性・豊かさに寄与してきた。経済発展と国民の生活向上に伴い、冷凍空調機器使用による国内の総エネルギー消費量に占める割合も大きくなっている。地球温暖化防止の観点から、冷凍空調機器における総合的なエネルギー施策を推進するとともに、より環境負荷の少ない冷凍空調機器の開発と提供に努める。

  1. 省エネルギーと高効率機器の開発と普及促進
    エネルギー問題は、わが国の地球温暖化防止対策の最も重要な位置付けにある。冷凍空調機器はあらゆる分野で使われており、特に産業・民生部門の省エネ機器の導入を進めている。すでにエアコン分野では省エネ法のトップランナー基準に基づく省エネ化に積極的に取り組み世界トップ基準に達しているが、今後は、新たな対象機器拡大への対応および更なるレベルアップに挑戦する。

    【重要課題と目標】
  • 省エネ法特定機器(エアコンデョナー):省エネ法の目標達成に全力を尽くす
  • 省エネ法の対象外製品:2010年生産機の電力消費量を1997年比10%削減
  • 待機時消費電力の削減:待機電流が不可欠な製品の待機時消費電力1W以下
  • 情報提供および普及啓発


  1. 総合的なエネルギー消費削減
    省エネルギーの効果を上げるために機器単体の効率向上以外にシステムとしての総合的な削減策が必要である。負荷に合った運転の高効率化を引き出すシステム制御との融合、運転管理に必要なデータの提供などに取り組む。

    【重要課題】
  • 家庭用(HEMS※1)または業務用(BEMS※2)エネルギーマネージメントシステムとの融合
  • 省エネルギー評価基準の推進


  1. エネルギー源の多様化と電力消費の平準化
    冷凍空調機器はエネルギー消費機器で、用途の特性上から夏期昼間に負荷が集中する。この対応として新エネルギーなどを含むエネルギーの多様化や平準化のための技術開発と普及に取り組む。

    【重要課題】
  • 廃熱および未利用熱の利用促進
  • 蓄熱式冷凍空調システムの技術開発と普及
  • 分散電源システムとの融合システムの技術開発


  1. 判断しやすい省エネ情報の提供
    当業界の省エネに対する位置付けは大きく、これらの製品・技術に関するさまざまな外部への情報は、機器を使う側に正確に迅速に伝えるべきもので、インターネットなどの手段を通して発信してゆく。

    【重要課題】
  • 一般向け情報発信システムの構築

※1 HEMS(Home Energy Management System):家庭用エネルギーマネージメントシステム

※2 BEMS(Business Building Energy Management System):業務用ビルエネルギーマネージメントシステム


環境行動指針と行動計画