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No.657 2018年5月

トップインタビュー
ダイキン・ノース・アメリカ 井上隆之副社長
“米国の住宅市場でVRVを販売拡大”

ダイキンは2012年に米国グッドマン社を買収し、2017年5月にはダイキン・テキサス・テクノロジー・パーク(DTTP)をオープンした。JARNは2018年1月のAHR展示会でダイキン・ノース・アメリカの井上隆之副社長に北米での事業戦略についてインタビューした。

JARN:ダイキンの米国におけるVRV戦略はどのようなものか。
井上副社長:北米におけるVRFの市場は拡大している。韓国、中国、および米国メーカーの参入が続き競争が激しくなっている。当社はVRFのシェアを上げるために、販売チャネルを広げ、差別化した商品を市場に投入する。
JARN:VRVの販売に米国グッドマン社の販売網はどのくらい活用しているのか。
井上副社長:グッドマンは自身の代理店ルートでVRVをある程度売っている。しかし我々は主に住宅市場に焦点を当てており、住宅用に売り出したVRV LIFEがグッドマンの代理店ルートで売れることを期待している。
JARN:米国でミニ・スプリットの認知度が上がってきているが。
井上副社長:‘ミニ・スプリット’という言葉が日常の会話でも使われるようになってきた。ルーフトップは年率3-5%で伸びているが、VRVとミニ・スプリットは年間2ケタの伸び率だ。現在最もホットな商品となっている。
JARN:ダイキンの北米における抱負は。
井上副社長:2017年にノース・アメリカR&Dセンターをテキサスに設立した。これと2009年にミネソタに開設したダイキン・アプライド開発センターとを連携させて、米国の地域特性に適した商品の開発を進める。
また2017年5月にシリコン・バレー・テクノロジー・オフィスを設立した。このオフィスは日本のテクノロジー・イノベーション・センター(TIC)のサテライトの位置づけとなっている。ここで先進的な人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の研究開発を行なう。
米国の空調ビジネスは伝統的で保守的な面もあるが、革新の余地は大きい。商品の強みと生産能力の大きさで、我々は先頭に立って空調業界をリードして行きたい。
〔出典:March 25 2018 JARN〕



トップインタビュー
三菱電機米国クーリング&ヒーティング・デビジョン マーク・クンツ副社長

“インガソル・ランドと共に米国でのダクトレスとVRFの販売をさらに拡大”

 2018年1月、三菱電機は米国トレーンとアメリカン・スタンダード社の親会社であるインガソル・ランドと合弁会社(JV)を設立することで合意した。JARNは三菱電機米国クーリング&ヒーティング・デビジョンのマーク・クンツ副社長にJVの狙いについてインタビューした。
JARN:三菱電機とインガソル・ランドの米国における販売網と商品の強みと弱みは。
マーク・クンツ副社長:三菱電機はダクトレスとVRVで強い商品力を持っており、トレーンは米国で最も強いセールス・エンジニアリング・チームを持っている。ベストの商品とベストのセールス・エンジニアを組み合わせることによりビル市場で強いポジションを得ることができる。同様に2つのブランドは住宅市場でもよく知られている。エネルギー基準の適用と住宅の高性能化が進むにつれて、米国の新築住宅でダクトレス ミニ・スプリットが果たす役割は大きくなってくる。住宅の断熱が強化され熱効率が高まるため空調負荷は小さくなる。能力を可変とすることは重要だ。我々の商品はこれによく適しているが住宅市場での認知度は低い。一方トレーンは住宅の建築業者によく知られている。JVを設立することにより2つの強みの相乗効果が期待できる。

JARN:三菱電機とインガソル・ランドの米国における販売網と商品の強みと弱みは。
マーク・クンツ副社長:三菱電機はダクトレスとVRVで強い商品力を持っており、トレーンは米国で最も強いセールス・エンジニアリング・チームを持っている。ベストの商品とベストのセールス・エンジニアを組み合わせることによりビル市場で強いポジションを得ることができる。同様に2つのブランドは住宅市場でもよく知られている。エネルギー基準の適用と住宅の高性能化が進むにつれて、米国の新築住宅でダクトレス ミニ・スプリットが果たす役割は大きくなってくる。住宅の断熱が強化され熱効率が高まるため空調負荷は小さくなる。能力を可変とすることは重要だ。我々の商品はこれによく適しているが住宅市場での認知度は低い。一方トレーンは住宅の建築業者によく知られている。JVを設立することにより2つの強みの相乗効果が期待できる。
JARN:米国における住宅の空調はユニタリー・エアコンではないのか。
マーク・クンツ副社長:我々のビジネスはミニ・スプリット、ミニVRF、およびVRFにより住宅から大型の業務用ビルまでをカバーしている。大型の新築住宅は確かにユニタリーが適している。しかし米国でいま最も伸びているセグメントは効率の極めて高い住宅だ。断熱の強化、三重窓や高気密構造により、従来の住宅と比べ、空調負荷は数分の一になっている。例えば従来の住宅では4トンから5トンの冷却能力を必要としていたが、高性能住宅では1トンの冷却能力で足りる。
 空調負荷20,000BTU(5.86kW)はユニタリーには小さすぎる。またユニタリーの能力制御はオン・オフであり可変ではない。我々はこのセグメントにミニ・スプリットを提供する。ダクトレス スプリットが最も適している。トレーンは、高効率住宅建設に移行しようとしている住宅建設業者にこの技術をもたらす機会を得ている。
〔出典:February 25 2018 JARN〕