冷媒入替はダメ‼
警告! 冷媒入替はダメ!
メーカーが指定していない冷媒は使用しないでください。
製品の性能・機能だけでなく信頼性や安全性を損なうことがあります。
冷凍空調製品は、メーカーが指定した冷媒専用に設計されています
指定されていない冷媒を封入 すると、製品の不具合や誤作動・故障の原因となり、場合によっては安全性に重大な障害をもたらすおそれがあるため、メーカーは認めていません。
特に ノンフロン自然冷媒 と称する冷媒の中には、強い燃焼性を持つものもあるため、万が一機外に漏洩したときに火災や爆発などの重大な災害に至るおそれがあり、大変危険です。
メーカーは指定していない冷媒に変更した場合の製品の機能や性能、安全性や信頼性の評価を行いません。また、その後の保守や保証、変更後に発生した故障や誤作動などの不具合、事故などについて一切責任を負いません。
冷媒入替禁止に関するQ&A
番号 | Q質問 | A回答 |
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1 | 「メーカー」とは誰ですか? | 「メーカー」とは製品を製造する業者(機器メーカー)や、設置場所で部品を組み立てて完成させる業者(以降、設備工事業者)のことを言います。 |
2 | 「レトロフィット」とは何ですか。 | 今後はオゾン層を破壊する冷媒や地球温暖化係数の高い冷媒は流通量が減少する事が予想され、環境負荷の小さい冷媒に代わっていきます。既存の製品において、環境負荷の小さい冷媒に対応可能とすることを「レトロフィット」と言います。場合によっては、単純に冷媒を入替えるだけではなく、製品の安全装置や制御部品、運転制御の変更を行うこともあります。 |
3 | なぜ、メーカーが指定した冷媒しか使えないのですか? 使っても良い冷媒はどこを見ればわかりますか? |
製品は、メーカーが指定した冷媒のみを使うことを前提に作られています。使用できる冷媒は 室外機に貼り付けてある銘版や取扱説明書に記載されています。 |
4 | なぜ、メーカーは「冷媒の入れ替え」を認めないのですか? 「電気代が安くなる」と勧めらていますが、メーカーは自身では何故やってくれないのですか? |
製品は、指定した冷媒のみを使うことを前提に専用設計し、長期に亘って充分な性能を発揮するとともに、安心・安全に使用していただくための充分な検証をメーカーが行っています。 冷媒の圧力や温度、冷房や暖房の効果を得るための特性などは冷媒の種類ごとに異なるので、製品強度の設計や正しく動作するための制御設定値なども変わります。指定外の冷媒を使った場合は、製品が正しく動作できないだけでなく、信頼性や安全性に影響を及ぼします。 メーカーは、指定外冷媒に入れ替えた場合の効果や信頼性・安全性の検証を行っておりませんので、冷媒の入れ替えは認めていません。 |
5 | ユーザー自身や、「冷媒の入れ替え」を推奨する業者が責任を負う場合は、「冷媒を入れ替え」しても良いのですか? | メーカーは一切の責任は負いませんので、故障や事故等に関する責任は製品の保有者であるユーザー様が負うことになります。 また、製品の種類によっては行政に対する法令上の手続が必要になるものもあります。例えば高圧ガス保安法が適用される製品の「冷媒の入れ替え」は、法令上は「変更の手続き」が必要になる場合があります。冷媒がプロパンなどの燃焼性を有するガスの場合は、製品の周囲にある電気機器等に防爆構造が必要になる場合もあります。また、漏えい事故などが発生した場合大変危険です。「冷媒の入れ替え」を推奨する業者様によくご確認して頂きますようお願いします。 |
6 | 冷媒入れ替え業者に勧められて冷媒を入れ替えてみましたが、元の冷媒に入れ直せば、またメーカーの保証を受けることはできますか? | メーカーが指定する冷媒以外を使用した場合、又は一度冷媒の入れ替えを行なってしまった場合、その後に元の冷媒に入れ直してもメーカーの保証は受けることができず、メーカーは一切の責任を負いません。 製品は、指定した冷媒のみを使うことを前提に専用設計し、メーカーは長期に亘って充分な性能を発揮するとともに、安心・安全に使用していただくための充分な検証を行っています。一度冷媒入れ替えを行なった後に元の冷媒に入れ直した時の検証を行っておりません。 |
7 |
冷媒の入れ替えを行った機器が故障した場合、メンテナンス部品の供給を受けられますか? また、メーカ―で復旧対応はして頂けますか? |
メーカーが指定する冷媒以外を使用した場合、又は一度冷媒の入れ替えを行なってしまった場合、メーカーは保証することができず、一切の責任を負いません。 また、メンテナンス部品の供給や、不具合が発生してしまった場合の復旧対応も致しかねます。 |
8 | 冷媒を入れ替えることは法律違反になりますか? | 製品の種類によっては行政に対する法令上の手続が必要になるものもあります。例えば高圧ガス保安法が適用される製品を「冷媒入れ替え」すると、法令上は「変更の手続き」が必要になる場合があります。冷媒の入れ替え業者様によくご確認頂くようお願いします。 |
9 | プロパンガスを使った冷凍空調製品を見たことがあります。また、プロパンガスはファンヒーターなどに 使用されているのに、エアコンなどの空調機に入れるとなぜ危ないのですか? |
プロパンガスなどを使用している製品は、プロパンガスを使うことを前提に設計しています。 また、ガスファンヒータなどの製品は、製品内でガスを燃焼させることを前提に設計しています。 プロパンガスを指定していない製品は、プロパンガスを使用することを全く想定していませんので、正しく動作しないだけでなく、大変危険です。 |
10 | 地球温暖化防止のための国の政策で、フルオロカーボン冷媒(フロンガス)が手に入りにくくなったり、使えなくなったりすると聞きました。これからどのよ うになりますか? メーカーは冷媒の入れ替えを勧めないのですか? |
業界は、メーカーを中心に地球温暖化係数(GWP)が小さい冷媒を使う技術開発に取り組んでいます。 この開発の中では、新製品開発だけでなく、既存の冷凍空調機器の冷媒をGWP が低い冷媒に入れ替える「レトロフィット」を安全に行うための準備を官民連携して進めています。「レトロフィット」を行う場合も、その冷媒はメーカーが指定することになり、その作業における法 令技術基準やガイドラインも定められる予定です。 |
11 | 地球温暖化係数(GWP)が高い冷媒が使用できなくな ると現在使用している製品は使用できなくなるのですか? |
現在使用して頂いている機器が使用できなくなることはありません。 使用に当たっては、保守・点検や冷媒の漏えい日常管理をお願いします。 |
12 | 現在、冷媒がフロン404A の冷凍設備を使用していますが、製造中止になると聞いています。今後漏洩 があると補充できなくなりますが、その場合設備ごと更新しないといけないのでしょうか? |
冷凍設備によって対応が異なりますので、設備メーカーに御相談ください。 |
13 | 火災、爆発などの災害の可能性がある冷媒はどんなものがあるのでしょうか? | 炭化水素系冷媒(プロパンなど)がそれに当たります。その場合、防爆などの安全対応が必要になることがあります。 |
14 | 改造の提案をもらった据え付け業者に、自然冷媒等のノンフロン冷媒に入れ替えると将来に渡って、保守・点検が不要と言われたのですが、本当でしょうか? | 製品を安全にご使用いただくためには、いかなる場合であっても保守・点検は必要です。 |
15 | 冷媒入れ替え業者に言われて既に自然冷媒に冷媒を入れ替えてしまいました。どうすれば良いでしょうか? | すぐに機器の使用を停止されることをお勧めします。冷媒入れ替え業者にご相談ください。 |
16 | 業者が交換した冷媒の種類はどうしたらわかりますか? 交換の際に冷媒の種類を聞いたほうがいいでしょうか? |
メーカ―で指定されていない冷媒を使用しないでください。冷媒を交換される際は、必ず冷媒入れ替え業者に冷媒の種類を確認してください。冷媒入れ替え業者が、冷媒の種類と充填量を記載したラベルを室外機の銘板近傍などに貼り付けている場合もあります。 |
17 | 入れ替える冷媒は国際的に登録され、認められたものとの説明がありましたが、入れ替えを行ってもよいのでしょうか? | 国際的に登録された冷媒であっても、メーカーが指定した冷媒でなければ使用することはできません。 |