2019年6月7日、東京マリオットホテルにおいて、第8回通常総会および70周年式典を開催しました。70周年式典にあたり、高木会長からの式辞および、経済
3か国定例会合 2019
No.664 2019年7月
2019年5月に韓国・釜山で開催された3か国工業会定例会合に参加したので、概略を報告します。前回(2018年7月 中国 昆明)はこちらから
前々回(2017年6月 静岡 日本平)はこちらから
開催日時: 2019年5月24日(金)10:00 –13:00 出張期間5月22日~5月24日
開催場所: 韓国・釜山 パラダイスホテル釜山 6階パノラマ会議室
参 加 者:
中国 CRAA (China Refrigeration and Air-conditioning Industry
Association) Shi Min(Chief Director)、
Zhang Zhaohui(SecretaryGeneral)5名
Liu Xiaohong(Deputy Secretary General)、
Li Si(Secretary)、Zhu Yiping(Secretsry)
韓国 KRAIA (Korea Refrigeration and Air-conditioning Industry
Association) Hwanyong Nho(Chairman)、Hyukjoong Kwon
(Excutive Director/Acting President)、Jaeho Lee(Deupty
general Manager/certification)3名
日本 JRAIA(The Japan Refrigeration and Air-conditioning Industry
Association) 一般社団法人 日本冷凍空調工業会
会長 高木俊幸(パナソニック社 アプライアンス社
空調冷熱ソリューソンズ事業部長)
政策審議会会長 安田透 (パナソニック社 アプライアンス社)
専務 岡田哲治、長野昌利(国際部)4名
2.各工業会発表
2-1.【日本/JRAIA】(詳細省略)
1)2018年度日本市場の販売動向
ルームエアコン 981.5万台 (前年比108.4%)
PACとVRF 合計 88 万台 (前年比106.4%)
内PAC 73 万台 (前年比106.2%)
内VRF 14.7 万台 (前年比107.4%)
ガスヒートポンプ 28,748台 (前年比100%)
チリングユニット 14,478台 (前年比105.1%)
吸収式冷凍機 1,645台(前年比109.4%)
ターボ冷凍機 344台(前年比130%)
家庭用ヒートポンプ給湯器 48.1万台(前年比107.5%)
業務用ヒートポンプ給湯器 3,159台(前年比116.9%)
2)2019年度の閣議決定に伴うフロン排出抑制法改正に関するMETI資料を説明
3)その他
・業務用エアコンのA2L化普及に関する工業会での2019年度活動計画
・R404A冷媒のレトロフィットに関する韓国、中国の実状などの意見交換要望
・2020年日本開催3か国工業会会合日程を提案
2020年5月20日(水)~22日(金)を提案
2-2.韓国/KRAIA
1)市場動向2018年実績
総生産額 1.3兆円 (前比113%)
国内販売 7,700億円 (前比111%)
輸出販売 5,116億円 (前比92%)
国内販売台数では、
チラー機器 約2,900台 (前比105%)
ルームエアコン 420万台 (前比131%)
ヒートポンプ給湯機 50万台 (前比111%)
などが市場需要動向としてグラフを紹介。
2)冷凍空調関連法規制動向
①機械設備法(Mechanical equipment low)制定の主旨
・産業の発展に対する政府の支援
・技術に関する義務的な基準の制定。
・技術規格への適合性の検査、使用前検査。
・保守に関する義務的基準の制定。
・効率維持
・管理者の教育
・事業登録、コンプライアンスおよび罰則規定。
②キガリ修正批准を準備するための法律の改正
【現状】
・HFCs貿易統計は2018年HFC単一物質との混合物(含HCFCs混合物)の
使用量合計は23,224 ton/ y。
2016年消費量22,466MTから 2018年HFC消費量23,224MTと拡大。
・2016年からHFC + HFC混合物(R-407C、R-410A)輸入量が大幅増加。
・2018年国内消費状況 新規製造消費 既設設備補充
HCFCs+HFCs計 27,774トン 10,655トン(37.0%) 17,119トン(63.0%)
HCFCs 4,550 1,365 〃 (30.0%) 3,185 〃 (70.0%)
HFCs 23,224 9,290 〃 (40.0%) 13,934 〃 (60.0%)
【対応】
(1)オゾン層保護のための特定物質製造規制法の改正
・法規制名称の変更
「オゾン層の保護を目的とする特定物質の製造の管理等に関する法律」
→「モントリオール議定書規制物質に基づく製造の管理などに関する法律」
・対象となる物質の定義を追加修正する。
・韓国HFCフェーズダウンスケジュール 単位:20**年
(2)大気汚染防止法改正
・2017年11月改正、2018年11月施行
【改正内容】
・冷媒を定義:冷房および冷蔵の効果を生み出す物質
・対象見直し:エアコンディショナー → ビル用エアコンディショナーおよび
産業用食品冷蔵機器
・新規導入 :冷媒回収登録制度の実施 以下
・大統領令29313号(18.11.27)、執行日 - 18.11.29
・冷媒回収登録基準
・政令第779号(18.11.29、施行日 - 18.11.29]
- 冷媒種指定: ①CFC、②HCFC、③[HCFC + HFC]混合物、④HFC
- 管理された冷媒設備:
1日当たり20トン以上の高圧冷媒を消費する以下の産業施設
①ビル用空調機器(エアコンユニット)
②食品用冷蔵冷凍装置(ショーケース)
③業務用冷蔵機器(各種チラー)
- 冷媒管理基準 : 記録冷媒管理登録簿
- 冷媒回収技術と教育のための専門トレーナーの任命
(3)国内認定システムエアコン設計・設置管理者教育 832名/2018年実績
2-3.【中国/CRAA】
1)市場動向2018年実績
・2018年、業界は小規模な成長に留まった。上期の成長率が高かったが下期は
低調であった。
【生産額】
エアコン総額 10.9兆円 /17年比106.7%、
1.9兆円(内輸出額) /17年比109.1%、
産業・商業用エアコン 5.3兆円 /17年比109.4%、
0.5兆円(内輸出額) /17年比116.7%、
ルームエアコン 5.6兆円 /17年比104.3%、
1.3兆円(内輸出額) /17年比106.3%
【生産台数】
ルームエアコン 1.32億台 (前年1.33億台)
冷蔵庫 7,500万台 (前年7,800万台)
車載空調 2,750万台 (前年2,760万台)
商業用圧縮機 28.2万台 (前年27.8万台)
チラーユニット 24.6万台 (前年241万台)
マルチエアコン 185万台 (前年 177万台)
ファンコイルユニット414万台 (前年402万台)
※2019年は、より困難な国内外環境に直面する見込み。成長率は低水準で
推移すると予測。
2)法規制制定の動向
①青空防衛3年アクションプラン計画
・2018年~2020年でのエネルギー高効率化
・省エネ標準書体系を改善を通じた高効率技術と製品を開発、拡大に取り組む
・建物の省エネ基準を見直すと共に既存住宅の省エネ転換を進める
②Energy Efficiency Star カタログの改訂
・高効率製品の普及促進
・環境性能の高い製造と消費を実現する
③全国物流拠点のレイアウトと建設計画
・国内物流拠点にコールドチェーン物流施設を集約しコールドチェーン物流の
スピードアップを図る。
・コールドチェーン施設の品質向上のため、移動体・三次元保管などに供する
冷蔵技術開発に着手。
④キガリ修正後の基準と方針に関する法改正最新情報
・政府は、2019年1月1日施行のキガリ合意の実施に向け取り組み中。
・関連規格や規制新設により、代替製品の製造・販売面での障害を取り除く
ことを目指す。
・最近、IECでは、規格の改定に影響を与える可燃性冷媒の充填限度引き上げ
提案の正式承認を発表。
・本年3月26日、フランスと多国間主義の共同保護とグローバルガバナンス
改善に関し共同声明発表。
・両国は、モントリオール議定書のキガリ改正案の批准および実施を共同で推進
することを約束した。
・冷凍産業におけるエネルギー効率基準の改善を促進する。
3)その他
CRAAは、3か国の各工業会が以下のデータを共有することを希望する。
・主要製品の輸出入統計
・主な製品の冷媒消費量
・高効率製品の割合
3.質疑応答
1)CRAA提案の、3)その他の市場統計のデータ共有提案への対応。
提案にある主要製品、冷媒消費量調査の対象、高効率製品の範囲など、詳細が
不明であるため
→2019年8月米国で開催予定のICARHMA会合時に3か国で情報、意見交換を
行うこととした。
2)当工業会からの、R404A冷媒のレトロフィットに関する韓国、中国の実状
などの意見交換について
→両工業会ともR404A冷媒の使用実態などの情報を持ち合わせてなく、
有用な意見収集には至らなかった。
3)当工業会からの2020年日本開催の3か国工業会会合日程案について
→2020年5月20日(水)~22日(金)を提案について了承された。
具体的な開催場所、詳細日程などについては、後日日本から案内することと
なった。
写真1:会議風景
写真2:JRAIA(当工業会)
写真3:集合写真
以上
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