新年もWEBマガジンで人気の海外駐在記をお届けします。今回は、現在コロナ禍でありながら、2017年より今もドイツ駐在中のパナソニックの小林様に現地での
当会員が「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」優秀賞を受賞
No.674 2021年1月
本年も日刊工業新聞社主催の「第23回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」が発表され、当会の会員メンバーが優秀賞を受賞しましたので報告いたします。なお、「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」はオゾン層保護対策と地球温暖化防止対策の促進を目的として日刊工業新聞社が毎年実施している表彰制度です。
㈱アースクリーン東北代表 今野賢一氏(右)と
●製品の概要
メガクールは水の気化熱(打ち水の原理)を利用した冷房機です。
搬送ファンと気化蒸発する分だけの少量の水で空気を冷却できます。
機械内部には、ファンと熱交換モジュールが内蔵されています。
熱交換モジュールの構造は、給気(DRY)側の空気流路と屋内排気(WET)側の空気流路がわかれて積層しており、壁を挟んで熱交換しています。
屋内排気側を湿潤させることで気化蒸発をさせ、さらに熱を奪う事で冷房効果を高めています。
これまでの気化冷却は、温度を下げると同時に湿度も上がってしまい、結局蒸し暑さの原因となっていました。メガクールは、湿度を上げる事なく温度だけを冷却しますので、快適性が維持できます。
圧縮機は使わず、動力と水だけで冷え過ぎない心地よい冷風を供給する省エネ型、環境配慮型冷却器です。
●開発で苦労した点は?
① 気化させる程度のわずかな水で効率よく冷却する熱交換モジュール構造開発(COP12以上)例えば、35℃19g/kgDAの空気(夏季条件)を23.7℃まで冷却可能
② 気化した水分が移行せずに冷却する熱交換モジュール構造開発
③ 圧力損失を最小限になるような熱交換モジュール構造開発(ファンの消費電力を抑える)
●商品の市場規模
食品工場(陽圧化・熱中症対策)
商業施設(年間冷房・BCP対策)
データセンター(加湿しない省エネ冷却)
学校・体育館(大容量の冷却)
省エネ法対象工場・事業場等全般(省エネ中長期計画対応)
新型コロナウィルス感染予防対策(高機能換気設備)
●今後の取り組み
「デシカント空調機[潜熱(湿度)処理空調]」と「メガクール[顕熱(温度)処理空調]」を組み合わせた潜熱・顕熱分離空調にて、再生可能エネルギーや、あらゆる排熱を有効利用し、ゼロエネルギーの空調を実現。
2050年の脱炭素社会、二酸化炭素実質排出量ゼロの実現に向けて、広く普及するよう取り組んで参ります。
●工業会に期待すること
脱炭素社会の実現に向けた高効率機器の普及活動の推進や税制優遇などの付加価値強化をお願いしたいです。
「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」の詳細は公式サイトでご覧いただけます。