2025年 新年賀詞交歓会 澤井会長 年頭所感

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No.702 2025年1月

2025年1月10日(金)、品川御殿山マリオットホテルにて当工業会の賀詞交歓会が開催されました。以下に会長挨拶を掲載いたします。


皆様、新年あけましておめでとうございます。ただいまご紹介いただきました、日本冷凍空調工業会 会長の澤井でございます。

本当にこの正月年末年始ですね、いい天候に恵まれた関東地方でありました。私自身も気持ちよく過ごすことができたなと思っております。



写真1:澤井会長


いつもと違うパターンで入りますと、新年どのように過ごしたか、少し話をさせていただきます。

実は私、東京でお正月を過ごすのが2回目でございます。いつも大阪で箱根駅伝を見ておりまして、1回は近くで見てみたいなと、昔から思っていました。

そしたら念願かなって東京赴任が決まり、2020年7月に東京に来ました。その後もお正月は大阪に帰ってこいと妻にいつも呼ばれて大阪に帰ってましたけども、去年から東京で過ごそうということになりました。

今年も箱根駅伝の復路がある大手町に行ってゴールを見守りました。また応援している学校が優勝しそうだったら復路に行こうということで、往路の経過を見て復路に行きました。

沢山の方々とともに良い天候の中、青山学院の優勝を見届けました。私ごとで恐縮でございますが、こういうお正月を過ごしました。おそらく皆さんも良い天候のもとで、ご家族ご親戚とともに、良いお正月を過ごされたのではないかなと思います。

さて本日公務ご多忙のところ、経済産業省の須賀課長様はじめ、関係団体、そして会員企業、多くの皆様方にご臨席を賜り、本当にありがとうございます。日頃よりこの工業会の活動に対し多大なご支援ご協力をいただき厚く御礼を申し上げます。

先ほど司会の星常務理事から話がありました、昨年年始に発生した能登半島の地震で被災された方々に改めて心よりお見舞い申し上げるとともに、お正月のニュースを見ても、まだ被災地は復興道半ばということでございます。

本当に1日も早い復興をお祈りしたいと思います。また私自身会長として、初めての賀詞交歓会になります。本日は約300名弱のご出席を賜っていると聞いております。事務局含め皆様のご尽力もあり、盛大に開催できることを喜ばしく思います。

さて昨今海外の情勢、もう既に皆さんよくご案内の通りだと思いますが、特にアメリカにおいてはトランプ2.0ということで、第2次トランプ政権がまもなく発足をいたします。それに伴って連邦政府のレベルで、環境政策エネルギー政策が少し以前よりも停滞するのではないかという声も聞いております。

一方カリフォルニアに代表される環境先進州、カリフォルニア、ニューヨーク、ワシントン、このあたりの環境先進州の取り組みというものは、遅れることなく力強く、行われるのではないかと思います。

また、アメリカにおけるグローバル企業の環境に対する政策ということも手を緩めることなく進むのではないかと思っております。

EUに関してですが、フォン・デア・ライエン欧州委員長のもと、スタートしております。1期目で出ましたグリーンディール政策、グリーンデール産業計画ですね。これで少し産業の方の力、経済の力が弱くなるというかおよび腰になることもあって、新しい産業政策を含めて強化するということで、クリーンインダストリアルデールの宣言というものも出されております。

いずれにしましても、脱炭素化と産業力強化にヨーロッパも進んでいこうとしています。そういった中で、業界最大の関心事であります気候変動環境問題において、冷凍空調設備機器への要請が、より具体的に強まってきております。

2023年COP28、ドバイで採択されました、また我が日冷工も賛同しておりますグローバルクーリングプレッジ、これに基づきまして、アジアアフリカ等のグローバルサウスの諸国において、国連環境計画UNEPが主導する形で冷凍空調分野に特化した国別の具体的な気候変動対策、ナショナルクーリングアクションプランの策定が進んでおります。

加えて今年ブラジルで行われますCOP30に向けて、主要国はGHG削減目標の提出というものを求められております。また一方、我々の主要なお客様でございます建物の業界、ここも大きな取り組みが叫ばれております。

ビル全体の脱炭素化の取り組みでございます。建物の資材、建設、運用、そして更新・排気、全てのライフサイクル全体に対してです。GHG排出量の算定だとか、開示そして削減、これらへの貢献が、我々空調冷凍設備機器に求められております。そういった意味で、業界への要請が一段高まってくると考えております。

このような国内外のお客様や社会からの要請に答えるべく気候変動、環境問題への対策に貢献するために、当業界におきまして、日本だけではなくて、グローバルレベルでの動向を注視して、基準規格これらの策定だとか、製品安全産官学連携、新たな技術の実装、そして普及に向けた不可欠な規制緩和であったり、ルール作り、これらの取り組みを一層加速してまいりたいと考えております。

少し申し遅れましたが、昨年の1月末から2月2日まで、HVAC&R JAPAN 2024、東京ビッグサイトで6年ぶりにコロナ禍の制限なしに開催することができ、過去最多の3万3000名強のお客様にご来場いただきました。

冷凍空調業界の最新の技術や、ソリューションについて多数の展示講演が行われました。会員企業の皆様のご協力のおかげで、盛会になりましたことを改めて御礼を申し上げたいと思います。また今年の10月、環境と新冷媒国際シンポジウム2025を開催いたします。

国内外の最新技術の発信、そして交流の場を設けさせていただきますので、会員企業の皆様のご協力、ご参画よろしくお願い申し上げます。

干支の話でございますが、今年は乙巳(きのとみ)でございます。再生変化を繰り返し、柔軟に発展するという意味とともに、しなやかに前進し、成長するこういう意味があると言われております。

日本の空調業界の我々日本技術の強みを生かしながら、グローバルの環境変化に対して適合して、そして各地域、各文化、気候ですね、こういうものに合った冷凍空調の価値提供、これをさらに進化させていければと思っております。

最後になりますが、ここにご臨席の会員企業および関係団体の皆様のご健勝と、更なる業界の発展を祈念いたしまして、私からの新年の挨拶とさせていただきます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


以上

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