基礎知識

第5章 エアコンの選定

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5.5 エアコン選定上の注意事項

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 冷暖房負荷計算結果からエアコンの機種を選定する場合,「負荷計算結果」とカタログ記載の「機器能力」の比較だけでは決定することはできません。エアコンの能力は,運転条件や機器の設置状況によって変化します。カタログに記載されている能力(カタログ表示能力)は表5.16に示す温湿度条件下のものですから,実際の設計(使用)条件が表5.16と異なる場合にはメーカーの技術資料等によって能力を補正する必要があります。

(1) カタログ表示能力

 カタログ表示能力は,JIS B 8615に定める試験条件によって記載されています。

表5.16 カタログ表示能力の条件(JIS B 8615)――空冷式の場合

  冷房 暖房 暖房低温
室内条件 乾球温度 27℃ 20℃ 20℃
湿球温度 19℃ 15℃ 15℃
外気条件 乾球温度 35℃ 7℃ 2℃
湿球温度 24℃ 6℃ 1℃
接続配管 長さ 7.5m(相当長)
高低差 0m

(2) エアコンの能力に影響を与える運転条件と設置状況(空冷式の場合)

1) 室内条件
 冷房時は温湿度が低くなれば能力が減少します。暖房時は温湿度が高くなれば能力は減少します。

2) 外気条件
 冷房時は温湿度が高くなれば能力が減少します。暖房時は温湿度が低くなれば能力は減少します。

3) 室内機と室外機との冷媒配管(接続配管)長さ
 冷媒配管長さ(相当長)が7.5mより長くなると冷暖房能力は共に減少します。

4) 室内機送風量
 エアコンのカタログ表示能力は,室内機の送風量が最大の時で記載されています。風量切換のあるものでは,最大風量よりも少なくするに従って能力は減少します。

[担当:西村直昭]

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