コロナ禍での海外赴任、アメリカでもっとも安全な大都市ランキング第1位・ダラス、プレイノ「私の海外駐在記~アメリカ編~」サンデン・リテールシステム(株)柳澤祐樹

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No.686 2022年9月

久しぶりの海外駐在記の更新です!(パチパチ)。コロナ禍での海外赴任、アメリカでの入院事情や天然の過冷却現象。カルチャーショック満載のサンデン・リテールシステム柳澤様によるアメリカ駐在記をお届けします。


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1.はじめに
私は2021年5月から2022年5月まで営業・開発副社長として単身赴任しました。2005年のアメリカ、2009年の中国に引き続き、今回で3回目の海外赴任になりました。

場所はテキサス州ダラス。ダラスフォートワース郡は全米4位の大都市圏(764万人・2020年)であり、中でもダラス北部にあるプレイノは最も安全な大都市ランキング1位、最も住みやすい場所ランキング1位、家を買うのに最適な都市ランキング1位・・・・となっており、トヨタ、ピザハット、JCペニーを初めとする名だたる企業の本社が北ダラスに集中しています。

そんなところに1年間という短い時間ではありましたが海外赴任をした体験をご紹介したいと思います。内容としてはとても主観的な内容となるかもしれませんがご容赦いただければ幸いです。


写真1:勤務先の写真



2.手続きがうまくいかない、すべてが自己責任
アメリカに赴任した人が最初に感じるカルチャーショックになるかもしれません。
アメリカでの生活を始める際、様々な手続きが必要となりますが、それが円滑に進むことは非常に『稀』です。

例えばテキサス州には国際免許の期限等にかかわらず、引っ越し後90日以内にテキサス州の運転免許を取らなければならない、という規定があります。そこで運転免許の申請が必要となりますが、その予約を取るためにインターネットから手続きを行う必要があります。着任後、すぐに私が取った予約は半年後・・・・急ぐようなことはありません。そこで狙うはキャンセル待ち。会議の合間、昼食後、その他の隙間時間を費やしました。結果、予約を行うこと数回。ようやく運転免許を取得したのは1か月後となりました。素直に待っていたらきっと10か月は必要だったと思います。

アメリカでは『ダブルチェック』という言葉があり、このダブルチェックでようやくチェックし始めるのではないか、というくらい、繰り返しチェックすることが重要になります。すべての結果が自己責任で、連絡をするのも予約を取るのも自分ですが、その結果を享受できるか否か、いつ結果がでるのかも自分次第になる場合が多い印象です。


3.駐在3か月目に、胆石症急性膵炎 発症!!
アメリカの駐在生活が3か月たった頃、私は病気になりました。胆石症急性膵炎という病気です。その治療には手術が必要であり、嵐のように過ぎ去った入院生活を簡単に振り返りたいと思います。


1日目_ERでのたうちまわる
ERに運び込まれた私はロビーで痛みにのたうち回ってました。アメリカでは身元がはっきりしていてお金が払えることが確認できないと処置してもらえません。とにかく状態を安定させないと処置ができないため、痛みをとる処置が行われました。
モルヒネをはじめとした様々な薬が投与されるなか転院。意識が朦朧としているなかで精密検査を行いました。

2日目_手術その1
詰まっていた胆石の除去を行いました。胃カメラ状の道具で行ったため体への負担はほぼなく、手術明け麻酔が切れた途端にすこぶる快調になったのと、ずっと履いていたジーンズから手術着へようやく着替えたため、さっぱりしたことをよく覚えています。

3日目_続いて手術その2
胆嚢の除去手術を行いました。ここで使われたのは知る人ぞ知る『ダビンチ』。日本では胆嚢の除去手術程度では使うことはないであろう医療ロボットにて除去を行いました。手術後、おなかに4つの穴が開いた状態で点滴を持って部屋内のトイレに何回も行きました。痛かったです。

4日目_食べ物にありつける
朝から食べ物が出てきました。初回は流動食がメインでしたが、いきなりシャーベットが出てきたことに驚きました。次に、昼前に医師から「昼ごはんを食べて痛みが出なければ退院」と言われ、英語の聞き違えかな?と思っていました。昼のメニューはなぜか医師のおすすめのチキンバーガー。これを食べて痛みが出ない、ということで午後には退院しました。その後通院することもありません。

合計3泊4日です。入院期間は短いとは聞いていたものの、実際手術をした次の日に退院するというのもアメリカらしいと思っています。気になる医療費の方は・・・・日本の10倍以上は額面上かかっているかと思います。本当に保険には気を付けておいた方が良いと思いました。



写真2入院した病院(ホームページより)



4.豪快な天気、天然の過冷却現象、ヒョウ被害にきをつけて
ダラスは年間を通じて暑いか寒いかの2択になります。 日本のように四季がはっきりしていません。
毎年4月ごろになると様々な大きさのヒョウが降り注ぎます。日本でも車の屋根がへこんだニュースがありましたが、ダラスのヒョウは、車はおろか住宅の屋根も潰します。同僚の現地人の家がヒョウの被害に直撃し、次に会った時には車が新車になっており、ヒョウの保険で買ったといっていました。とにかくヒョウと竜巻は毎日のようにどこかで発生しており、被害に遭わないことをとにかく祈るしかありません。



写真3ヒョウ被害の同僚の車の写真


暴力的な春(数週間)を過ぎると夏はとにかく暑い。湿度こそ低いものの気温は40℃を超える日もあり、過去最高気温は46℃だそうです。朝から30℃を超えるためエアコンは24時間つけっぱなし必須です。日差しは強烈の一言であり、日差しを浴びると暑いというよりも痛いです。

暑い日、寒い日が日替わりで来るようになると季節はもうすぐ冬。秋って・・・・
冬のテキサス州は、アメリカでも南部に位置していることもあり、雪が降る事は稀です。冬場でも昼間は10℃を超えそれほど寒くない印象・・・・でした。ですが、たまに来る寒波が曲者です。

雪が降り、道路は凍り付き交通は遮断。あたり一面氷の世界に。当然すべての流通がマヒ。南部のため住宅の防寒設備が弱いので、水道管破裂を防ぐために水は出しっぱなしに。家の中でも容赦なく凍ります。食料の買いだめは必須。スーパーからパスタを初めとする食品、飲料水はなくなりました。


写真4このくらいの雪でも交通がすべてマヒします。


ほかにも『フリージングレイン』という過冷却の雨が降り、着水と同時に凍る現象もたまに起こります。
その際は駐車の仕方には注意してください。風上のドアが凍り付いて開かなくなります。年間通じてダラスの気候はとにかくダイナミックです。


5.じゃがいもって野菜なの?・・・・
アメリカ人に野菜食べないとだめよ。っというと「ポテト食べたよ。たくさん。」と返ってくる。

冗談みたいな話ですが本当にそんな人もいるのは事実です。油断していると本当に野菜というものを食べる機会がなくなります。ベジタリアン・ヴィーガンメニューがあり、それを好む人がいるのも確かですが、アメリカの食事のメインは穀物と肉類の摂取となります。1回目の赴任の際に、既にこの洗礼を受けていたため食事のほとんどは自炊しており、昼は弁当を作って持参していました。

ただ、数週間に1回くらいは外食をする機会があり、私は好んでステーキを食べる機会が多かったです。

写真5ベビーバックリブ・オクラフライ・マカロニチーズ


量はほとんどの場合すごく多いです。食べきれない量が出てくることもザラです。
食べきれない場合は箱に入れて持って帰ります。
アメリカのステーキって安いんでしょ?と思った人もいるかと思いますが、30ドル前後は払う必要があったと思います。それでもニューヨーク等と比較すると安価だそうです。


6.銃社会、スポーツ用品店でアサルトライフルが買えます。
みなさんご存じの通りアメリカは銃社会です。それは紛れもない事実であり、ガンショップで売っているのは当たり前としてスポーツ用品店、はてはスーパーでも売っています。



写真6某スポーツ用品店の一角


アサルトライフルが普通に陳列してあります。
狩猟用のライフルだけでなく、護身用のピストル、ショットガン、なぜかサイレンサーといったゲームの中でしかなじみのないものまで取り揃えてありました。また、銃を撃つことがスポーツや娯楽の扱いになっているため、平日の昼休みにガンレンジに撃ちに行っている人もいました。


7.コロナ禍、マスクの義務化、非義務化を繰り返す・・
テキサス州の人口は2900万人を超え全米2位。当然コロナの感染者数も多く、1日の新規感染者数が16万人を超えた日もありました。当然感染予防のためにマスクやワクチンは必須、と思っていました。

マスク着用については州で決めることが多く、流行し始めると義務化、少なくなると非義務とを繰り返していました。義務化の時にもスーパーに行くと外している人も多かったですが、私としては毎日していました。

ワクチンについては「打たない権利」というのが認められておりテキサス州の接種率がようやく60%を超えたところと聞いています。そんな中、私は積極的に接種を進め22年5月の段階で4回目の摂取も済ませています。今アメリカでは5回目まで打つことができます。手書きの接種証明書の記載欄はすでにいっぱいですが・・・・。



写真7ワクチン接種証明

大胆に手書きです。


また4回目を受ける際の問診について、間違っていなければ「あなたの免疫は下がっていますか?」って聞かれていた気がします。そんなことサラリーマンの私には全然わかりませんでしたがYesと答えて接種しました。

その他の規制として州をまたいでの出張から帰ると検査をしないと出社できなかったりしたことも今となってはいい思い出?となっています。


8.テキサスでの余暇の過ごし方
テキサス州での日本人駐在員の余暇の過ごし方の代表的なものはゴルフ・釣り・スポーツ鑑賞かと思います。



写真8ゴルフ練習場
ネットなど存在しません。



ゴルフは日本と違って18ホールスルーで回ります。ダラス周辺には山が無いので高低差はほとんどないコースです。料金は日本と比較すると安く、時間を選びますが30~70ドルで回る事ができます。

また、私はほとんど付き合い程度ですが、テキサスは釣り好きにはたまらない場所だと聞いています。ブラックバスについては世界で一番のサイズが報告されている湖もあり、関連道具も日本と比較すると非常に安価に手に入ります。住宅街の中に流れている小さな川でもそこそこのサイズが釣れるため、よく週末に出かけていました。


写真9住宅街のため池で釣ったブラックバス


ダラスは沢山のプロスポーツチームがあります。野球、アメフト、アイスホッケー、バスケットボール、サッカー。メジャースポーツはほぼ網羅しているのではないでしょうか。私は何回か野球を見に行く機会がありました。

ダラスの野球チーム『テキサスレンジャース』は日本人選手が何人か在籍していたこともありますし、現在話題の大谷翔平選手のエンジェルスもリーグが同じこともあり、タイミングを見計らって見に行きました。



写真10テキサスレンジャース本拠地 グローブライフフィールド


9.最後に
海外赴任も3度目ということもあり、ほかにも面白い?ネタはたくさんありますがここまでとさせてください。

赴任の経験談というよりは普段していた生活の一部紹介となってしまい、仕事を本当にしていたのかと思われる内容となってしまっているとは思いますが、仕事はキチンとしていたことを最後に宣言します。

乱筆乱文失礼しました。

以上

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