5.3　面積法（概算法，目安法）

　この面積法（概算法，目安法）は，簡易計算法と同様にルームエアコンや中・小形のパッケージエアコンの選定に利用されるものですが，建物の基本計画時点に，空調機用の電気容量としてどの程度のものが必要かなど，おおよその空調機の大きさや電気容量をみるときに使われます。

(1)　冷房負荷の求め方

1) 表5.3から，冷房しようとする部屋（室）の種類・方位・階・構造・在室者・照明器具などの条件に応じた「単位床面積当りの冷房負荷」の値を選びます。

2) 次式により，「冷房負荷」を計算します。

　 表5.3から選んだ「単位床面積当りの冷房負荷」（Ｗ/m²）
×部屋（室）の面積（m²）
＝部屋（室）の冷房負荷（Ｗ）

〔例〕人の出入りの多い「一般商店」：床面積30m²
　　　 180×30＝5,400（W）

(2)　暖房負荷の求め方

　次式により，「暖房負荷」を計算します。

　 表5.3から選んだ「単位床面積当りの暖房負荷」（Ｗ/m²）
×部屋（室）の面積（m²）×暖房負荷補正係数μ
＝部屋（室）の暖房負荷（Ｗ）

　表5.2に暖房負荷補正係数μの値を示します。（係数μは，東京を基準に設定してありますので，その他の地域は係数を乗じて算出します。）

〔例〕人の出入りの多い「一般商店」：大阪，床面積30m²
　　　233×30×0.9＝6,291（W）