冷媒の大気排出抑制
冷凍空調機器に用いられる冷媒は、基本的に密閉系で使われることを前提として、機器の設計と使用が行われている。しかし、製品のライフサイクルにおいては、いくつかの場面で大気排出の可能性があるので、それぞれの場面で「責任ある使用の原則」の理解増進と具体的実行を推進する。
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機器製造時の大気排出抑制の促進
機器メーカーが直接関与できる課題に対しての大気排出を極少にする努力を継続する。
【重要課題】
- 機器生産時の大気漏えいの抑制:機器の開発・生産時における冷媒の大気漏えいの極少化
- 冷媒管理:冷媒の移動量を適切に記録管理する手法の整備・統一と業界としての全体把握
- より確実な回収を可能とする冷凍空調製品技術開発推進
- より確実な回収をするための回収装置および回収技術の開発推進
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機器の設置・使用・サービス時の大気排出抑制の推進
工事業者や修理サービス業者への情報提供や教育訓練などによる支援活動の推進を図る。
【重要課題】
- 冷凍空調機器の適切な使用に関する情報提供
- 冷媒の取り扱い技術の整理と普及促進:適正使用に係る情報提供
- 教育訓練などの充実:設置工事・修理・サービス技術者の教育
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冷媒回収の促進
「フロン回収・破壊法」および「家電リサイクル法」に基づく、冷媒回収促進のための支援活動を継続推進する。
【重要課題】
- 冷媒回収技術の高度化と技術者の育成
- 回収事業者および冷凍空調機器使用者に対する啓発・普及の促進
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回収冷媒の再利用の促進
大気排出の抑制・総合的なエネルギー消費の削減・省資源などの総合的な見地から、回収冷媒の再利用を積極的に推進する。
【重要課題】
- 非共沸混合冷媒の回収装置および回収技術の開発
- 回収冷媒の再利用判断基準の整理
- 回収冷媒の再利用に係る社会システムの検討