ガスヒートポンプ(GHP)の規格
JIS規格
ガスヒートポンプ(GHP)は今後普及拡大が予想されるため、またガスヒートポンプ(GHP)の技術を発展させるため、あるいは品質、安全性を確保し、環境問題、エネルギー問題等への積極的な対応を図るため、2000年に工業標準化法に基づきJIS規格が制定されました。
(1)JIS規格番号
ガスヒートポンプ冷暖房機 JIS B 8627:2015
(2)適用範囲
都市ガスまたは液化石油ガスを燃料とするガスエンジンによって、蒸気圧縮冷凍サイクルの圧縮機を駆動するヒートポンプ式の冷暖房機であって、定格冷房標準能力が85kW以下のものについて規定されています。
(3)性能
性能として、冷房性能をはじめ暖房性能、過負荷性能、氷結性能等を規定しています。また、騒音、散水、エンジン、電気安全等の性能も規定されています。
(4)試験
試験条件および試験方法は、附属書あるいは別のJIS規格で規定されています。
(5)検査
検査に関しては、形式検査および受渡検査を規定しており、全数検査しなければならない検査項目も規定されています。
(6)表示
ガスヒートポンプ(GHP)に必要な表示あるいは取扱説明書について、必要事項が規定されています。
JIA検査規程
ガス機器としての安全を確保するため、(一財)日本ガス機器検査協会により検査規程が制定されています。
(1)規程番号
ガスヒートポンプ冷暖房機検査規程 JIA D 004-15
(2)適用範囲
液化石油ガスまたは都市ガスを燃料とするガスエンジンによって、蒸気圧縮冷凍サイクルの圧縮機を駆動するヒートポンプ式の冷暖房機、または、蒸気圧縮冷凍サイクルの圧縮機及び発電機駆動する発電機付ヒートポンプであって、ガスの圧力が4.2kPa以下で使用される室外機部分のものについて規定されています。
(3)試験条件
試験条件および試験方法は、別表第3で規定されています。
(4)試験ガス条件
試験に使用する燃料ガスの条件は、別表第4で規定されています。
(5)表示
表示事項は製品表示と取扱注意表示が規定されており、可燃物からの離隔距離を明示することとなっています。
JRA規格
ガスヒートポンプ(GHP)用JIS規格の適用範囲以外の製品に対応するため、日本冷凍空調工業会規格(JRA規格)を制定しています。
(1)JRA規格番号
①JRA 4058:2017 発電機付ガスヒートポンプ冷暖房機
②JRA 4069:2020 ガスヒートポンプエアコンディショナ
冷暖同時運転形・ハイブリッド形及びガスヒートポンプチラー
(2)適用範囲
JIS B 8627の適用除外のガスヒートポンプ(GHP)であって、次のもの
① 発電した電力を機器外部に出力するもの
② a)ガスヒートポンプエアコンディショナ
1)冷暖同時運転形
2)ハイブリッド形
b)ガスヒートポンプチラー
(3)性能
性能として、冷房性能をはじめ暖房性能、過負荷性能、氷結性能、発電出力性能等を規定しています。また、騒音、散水、エンジン、電気安全等の性能も規定しています。
(4)検査
試験条件および試験方法は、附属書あるいはJIS B 8627の規格を引用し規定しています。
(5)検査
検査に関しては、形式検査および受渡検査を規定しており、全数検査しなければならない検査項目も規定しています。
(6)表示
発電機付ガスヒートポンプ(GHP)・冷暖同時運転形・ハイブリッド形及びガスヒートポンプチラーに必要な本体表示、取扱説明書あるいは技術資料等について、必要事項を規定しています。
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